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「既存一戸建住宅に関する税制改正大綱を読む」

 2025年10月21日、日本初の女性総理大臣が誕生しました。
 少数与党の中、長年連立を組んでいた公明党の連立離脱により、日本維新の会との連立政権を組みました。大同小異ならぬ小同大異の様相ですが、以前から議論され続けてきた政策や制度が堰を切ったように改正されていると感じます。ガソリンに課せられていた暫定税率の廃止、個人所得税の控除額拡大などが特に取り沙汰され報道されましたね。
 それら税に関する改正については、2025年12月26日に閣議決定されました税制改正大綱に記載されています。

 ガソリン暫定税率廃止と個人所得税控除額拡大の陰に隠れてしまっていますが、住宅ローン控除についても拡充されました。

税制改正大綱の概要から引用します。

住宅ローン控除の拡充
 既存住宅のうち省エネ性能の高い認定住宅・ZEH水準省エネ住宅に係る借入 限度額の引上げ、子育て世帯への上乗せ措置の対象の拡充、床面積要件の緩和等 の見直しを行った上で、適用期限を5年延長する。

 これによって住宅ローン控除は令和7年12月31日期限から令和12年12月31日まで延長になりました。住宅・土地税制については税制改正大綱に約16ページに渡って記載されています。既存一戸建住宅に関する制度概要を抜粋いたしました。

目次

住宅ローン減税(所得税)

控除率

一律0.7%

控除期間

認定住宅、ZEH水準省エネ住宅及び省エネ基準適合住宅の既存住宅:10年間から13年間に拡充
その他の住宅:10年間

借入限度額

認定住宅、ZEH水準省エネ住宅である既存住宅:3500万円
省エネ基準適合住宅である既存住宅:2000万円
※子育て世代等(19歳未満の子を有する世帯または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯)の上乗せ1000万円
その他の住宅:2000万円

床面積要件:40㎡以上に緩和

※所得1000万円超または子育て世代等の上乗せ措置利用者は50㎡以上

※実際の手続き、特例措置の申告等については税務署または税理士へご相談ください。

既存住宅のリフォームに係る特例措置

所得税(床面積要件40㎡に緩和)


☆控除率:標準的な工事費用相当額をもとに算出された額の10%等
 ※対象工事限度額超過分については一定額まで5%
☆対象工事限度額
耐震改修:250万円
バリアフリー改修:200万円
省エネ改修:250万円
三世代同居リフォーム:250万円
長期優良住宅化リフォーム:250万円
 ※耐震・省エネを併せて行う場合:500万円
子育て対応リフォーム:250万円
☆控除期間(3年)

固定資産税(床面積要件40㎡に緩和)

耐震改修:1/2減額
バリアフリー・省エネ改修:1/3減額
長期優良住宅化リフォーム:2/3減額

居住用財産の買替え等に係る特例措置(所得税・個人住民税)

譲渡所得が生じた場合:100%繰り延べ
譲渡損失が生じた場合:最大4年間繰り越し控除

※実際の手続き、特例措置の申告等については税務署または税理士へご相談ください。

ライフスタイル・ライフステージに合わせた住宅

 国土交通省が発表した令和8年度税制改正概要によれば、世帯人数5人以上の世帯の住居の約1/4が100㎡未満に対し、高齢単身・夫婦世帯の住居の約6割が100㎡以上というミスマッチが指摘されています。そして、買替・交換によって約7割の方が500万円以上の譲渡損失が発生したそうです。逆に多額の不動産譲渡所得税が課せられるケースもあるようです。それらを税制によって負担緩和し、ライフスタイル・ライフステージに合わせた住宅を無理のない負担で円滑に取得できる住宅市場の実現を目指していると読み解けます。

既存住宅の耐震・省エネ化

 令和8年度税制改正関連資料を通してまず見えてくるのは、耐震性・省エネ・耐久性を併せ持つ長期優良住宅を増やしたいという点です。それは新築から22年程度で無価値としてしまう従来の建物評価方法を改め、長期的な資産として成り立たせるためでもあるでしょう。しかし、新築するには土地が必要ですが、利便性の高い土地にまだ空き家が建っているという事態が日本各地で起きています。低廉な空き家を購入して解体し、更地にするのにも相応の費用がかかります。国土交通省の令和8年度税制改正概要では、そういった事情も考慮して既存住宅を改修して長期優良住宅化を促し、既存住宅活用型市場への転換が必要と記載されています。

フラット35の制度拡充

 住宅金融支援機構の令和7年12月23日のお知らせによると、令和7年度補正予算に伴ってフラット35も拡充されています。

融資限度額拡大

現行8000万円以下 → 改正1億2000万円以下

床面積要件の緩和

現行70㎡以上 → 改正50㎡以上

借り換え融資時の制度拡充

(1)借り換え融資でも子育てプラスが利用可能
(2)借入期間基準を延長 現行35年 → 改正40年

特定残価設定ローン保険の創設 ※令和8年3月から

制度改正の方針まとめ

 これらの制度改正の中身を確認していくと、家族構成やライフステージに合わせた住まいに住み替えるという選択肢は、国の施策に沿ったものであることが確認できたのではないでしょうか。

特に若年夫婦、子育て世帯は税制・補助・融資を全活用して需要に応じた住環境取得を促進したい考えのようです。

当社では、国の施策を適正に活用し、既存住宅状況調査既存住宅売買瑕疵保険の付保により、安全で安心な中古住宅の取引を目指しています。

それらはフラット35の金利引き下げ要件にも合致しています。
すべての取り扱い中古住宅について適用できるわけではありませんが、可能性の一つとして選択肢に加えてみてはいかがでしょう。

出典一覧

出典元:総務省

出典元:財務省

出典元:国土交通省

出典元:住宅金融支援機構【フラット35】

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